2007-04-30

Tourist trap にはまる

名物にうまいものなし、と言うのはアメリカでも同じ。観光地で有名なレストランに入ってうまかったぁ、という経験をした人はあんまりないと思う。勿論、そういう貴重なレストランもあるだろうが、まれだ。英語で、そのように有名ではあるがしかしおいしくなかったり、やたらと高い料金だったり、その両方だったりするところを、tourist trap、つまり観光客罠と呼ぶ。

オレに限ってそんなところには入らないぞと、知らない土地に言ったときは、zagat.com という有料レストラン評価サイトで料理の点22点以上取ったところに行くようにしている。

今日からまた出張でボストンに来た。ボストン近郊には何回も来ているが、ボストン市内に泊まるのは2回目で、土地勘がない。夕食は、zagat.com で調べていくつか候補を決めて出かけたのだが、歩く方向を90度間違えたようで、違うところに出てしまった。古いバーを昔のまま保存したような地域だ。その中で、人が適当に入ってそうな店に決めて入った。Union Oyster House というところだ。

一見していい感じ。オイスターバーもあるし、食べている人は、そこそこ幸せそうな顔。席を頼むと、35分ぐらいと言われたので、バーでビールを飲みながら待つ。たまたまオレの両側には、日本人が2組。右側の男性二人組は、明らかに旅行客。何かの展示会の入場証をつけたままだ。左の若いカップルは、ひょっとしたら地元在住かもしれない。

35分経過。呼び出される気配無し。1時間ぐらい経ってから順番はまだか聞きに行くと、あと10分。だが、呼ばれず。実際に呼ばれたのはそのさらに5分後。1時間15分も無駄にした。

席に座る。壁には、昔の政治家の肖像画。恐らく独立戦争直後ぐらいに活躍した政治家なんだろう。暗くていかにも古そうな雰囲気の店内。何でもこのレストランは、重要文化財らしい。古いのは建物だけじゃない。ウエイトレスの半分は、おばあさん、と呼んでいい年配の人だ。

ボストンと言えばクラムチャウダーで、飽きているので、ちょっと目先を変えて、フィッシュチャウダーなるものを頼む。$4.95。すぐに出て来た。うーんと。ちょっと何これ?この魚、味がないなぁ。やっぱりクラムにしておけばよかった。


地元の魚の broil(って日本語で何?天火焼き?)$19.95 を頼む。15分ぐらいして出て来たのを見てびっくり。魚の切り身をオーブンで焼いたのと、ピラフだけ。付け合わせの野菜も何にもない。レモン2切れと、テイクアウトで使う安っぽいプラスチック容器入りのタルタルソースがちょっとだけあるだけ。食べてみる。うーん。何てこと無い、よく言えばくせのない、悪く言えばつまんない味の魚をつまんなく料理してある。おーい、これで、$19.95 なのー?

そういや、何だこの値段の付け方、ひどいね。.95 ドルって、スーパーの値札じゃないんだからね。何じゃこりゃ。

というわけで、このオレともあろうものが、不覚にも、tourist trap にはまってしまった。くやしい。恥ずかしい。めそめそ。もう今晩はフテ寝だ。

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