2009-12-29

teenager の誤訳

さる人に勧められて、ドロシー・ロー・ノルト著の「10代の子どもが育つ魔法の言葉」(PHP文庫) を読んでいる。要は子育ての本である。今日はしかし書評をしようというのではない。

この本、原題は、 Teenagers Learn What They Live (ティーンエイジャーは、生活から学ぶ)で、邦題は、まるで映画の題名のようにかなり違うものになっている。しかし、そうであっても、「10代」は、どうみても teenager の訳のようだ。そして、これは、間違っている。

日本語で10代は、10歳以上20歳未満の意味だが、teenager の teen は、13=thirteen とか、14=fourteen という時の teen。11 は、eleven で、-teen がつかず、12 も twelve なので、仲間はずれ。〜teen となる、13以上19以下の数を teens と呼び、年令が teens な子どもを、teenager と呼ぶ。なので、13歳以上19歳以下の子どもだけが teenager。10代の子どものうち、12歳以下の子は仲間はずれである。

微妙な違いだが、12歳ぐらいまでは、まだまだ子供、という感じだが、総じて13歳にもなれば思春期なので、この違いは大きい。10代特有の問題、というより、ティーンエイジャー特有の問題、と言った方が焦点がしぼられるというもんだ。

この本の場合、「10代の子ども」じゃなくて、「思春期の子ども」と意訳するべきだったのではないだろうか。実際、本で紹介される実例の子ども達の年令は13歳以上である。

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