2008-03-19

「大きく海外で取り上げられています」のうそ

ついに日銀総裁の座が空席となってしまった。土壇場で政府と野党間で適当な妥協をして誰かをつけるだろうと思っていたが、拒否されるのが目に見える人を指名するとは、本当にアホな内閣である。情けないことだ。

で、この事件の報道にからんで、asahi.com には、「日銀総裁空席、広がる失望 海外からも厳しい視線」という件名の記事が出ているのだが、賢明なる読者の皆さんはこういうことは信用してはいけない。今朝のアメリカのラジオのニュースで確かに日銀総裁空席にからむニュースあったが、その内容は、日銀総裁が空席になっていることを日本の報道機関が批判している、というものだ。つまりことの真相は、日本の報道機関が批判しているということがニュースになっているわけで、日銀総裁が空席になっていることを批判しているわけではない。タコが自分の足を食べているようなもんだ。

日本の報道機関は、何か大きな(と自分達が思う)事件が起きるとすぐに、「このことは海外でも大きく取り上げられています」と言うが、たいていこういうのはうそっぱちである。少なくともアメリカに関してはそうだ。そりゃ一部の日本通の人達の間では話題になるかもしれないが、だいたいアメリカ人は一般には海外のことに無関心で、海外のことが話題になることはまずないと思ったほうがいい。海外で取り上げられていますと言って、いかにもそうであるかの報道をするのは、日本の報道機関の常套手段。信用してはいけない。

それに、海外で取り上げられたから解決する必要があって、そうでなければ解決する必要がない、というわけでもないだろ。海外で取り上げらても取り上げられなくても、解決しなければいけない問題は解決しなければならない。しっかりしろよ。

2008-03-13

さすが、あっぱれ、大阪人

新大阪知事の橋下とか言う若造に、大阪府職員がタテついたそうだ。(asahi.com 橋本知事が初朝礼...)始業前に朝礼をしようとして、府庁から手当が必要と言われたことをぼやいた知事に対して、30歳の女性職員が反論したということだ。100人以上もいる集会で、雇用者側の一番のトップに対して、しかも質問の時間でもないのに勝手に発言するとは、すごい。さすが、大阪人。東京の人には、ようできんわ。オレが社会人になって初めて大阪に行った時、エレベーターを待っていたら、小学4年生ぐらいの子供がやってきて、すいませんも何もなしで、いきなり、「おっちゃん、xxx へ行くには、どう行けばいいんやぁ。」と言われたことを思い出す。まったく人見知りしない大阪パワー、すばらしい!(嫌みじゃないよ。本当に誉めてるんだからね。)

後で問題の朝礼の様子をテレビのニュースで見たが、この橋下という男の発言は、どうしようもない。始業前に職場に来るのは、「普通だ」、「普通だ」というだけで、どうしてそれが普通なのか説明がない。弁護士のくせに、「法律的にどうなのかはわからない」などと平気で言う。しかし、この職員の突然の反旗に対して、それを制止したりしかったりせず、そういう意見はどんどん上げてほしい、と言ったあたりは、なかなか評価できる。

まあ、自分の発案した都営銀行が赤字になってもあいかわらず強気に税金再投入を強行しようとする小説家出身の王様気分の都知事よりはまだ将来が期待できるかもしれない。府知事も府職員も、頑張ってほしい。

2008-03-01

至福のチーズケーキ

サンフランシスコの南西端近くにあり中国系の人達が多い Ocean Avenue という通りに、 Zange's Cheesecake (ザンジーズ・チーズケーキ)という名前のチーズケーキ専門店があり、そこがやたらとうまいという噂を前から聞いていた。しかし、うちからちょっと遠くにあって、しかも切り売りはしていないというので行くのを躊躇していたのだが、今日、意を決して行ってみた。

小さな構えの店内に入ると、店主らしき紳士風のおじさんがにこにこと向かえてくれた。夫婦二人で切り盛りしている店らしい。ショーケースの中には、大きさ違いのチーズケーキしかない。小と中と大。小は、小家族でも2回で食べきれる大きさだったので安心して、買った。税込み$11也。ここのケーキは初めてだと言うと、切り方を説明してくれた。箱をよく見ると、釣り糸のようなものが巻き付けてある。これを取り出して、ケーキの上から押さえて切る。糸が底についたら、上へ戻さず、どちらかの端で糸を上から指で押さえた状態で、横へ引き抜いてくれ、と言われた。(下記動画参照)


さて家に帰り、8等分して、食べてみると・・・、う、うまい!とっても軽くて、きめが細かく、繊細で、ほんのり甘く、一切れ以上簡単に食べれてしまう。アメリカのケーキというと、やたらとでかく、趣味の悪い着色料を多用し、やたらと甘いかやたらと重いかまたはその両方と相場が決まっているが、ここは別世界だ。日本でもこんな軽いチーズケーキは食べたことがない。食べてからしばらく幸せな気持ちでいっぱいであった。ザンジーおじさん、いつまでも元気でこのすばらしいチーズケーキを作り続けてほしい。

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