2012-11-05
アメリカ(カリフォルニアだけ?)の有権者は大変だ!
いよいよ今週火曜日(日本時間だと水曜日)にせまった選挙。日本ではオバマ再選なるか、ということに注目が集められているが、大統領選挙だけをやるわけではない。他のいろいろな役職の選挙や住民提案に対する投票も行う、総選挙だ。
それでいったいどうなっているのかと、知人の所に郵送されて来た選挙用資料をみせてもらった。まず、この2冊の分厚い小冊子。
なぜ2冊かと言うと、一冊は州政府から来たもので、州レベルの住民提案の説明と法律全文が書いてあり、全部で143ページ。もう一冊は、郡政府(市町村を包含する自治体)から来たもので、投票方法の説明、宛先の選挙区内の大統領を除く全候補者一覧、郡や市町村レベルの住民提案の説明が書いてある。通し番号がふってないので正確にはわからないが、州政府からのものよりやや厚そうだ。(厚みは選挙区によって異なる。)
日本では総選挙といっても、衆議院議員と最高裁裁判官の信任投票だけだったと記憶しているが、こちらでは、大統領、連邦議会議員から、市町村議員は勿論、聞いたこととないような委員会の委員とか、公共交通機関の役員とかを含む役職すべての投票を一度に行うので、その数がすごい。数えてみたら、11の役職の投票を行うことになっている。オレの住んでいる市の場合、例えば、家賃安定化委員会というのがあって、そこの委員の選挙もある。11の役職の選挙だから11人選べばいいかというと、そういうわけでもない。市長選挙は、気に入った順番に3人選ぶという方法が取られるため、13人を選ばなければいけないと来ている。
これに住民提案への投票が加わる。カリフォルニアでは、州議会を経なくても、住民提案への投票の過半数で法律を制定することができる。(今回は、州知事が発案者の住民提案まである。カリフォルニアでは予算の成立に州議会の3分の2の同意が必要で、与党民主党は過半数はあるが3分の2には達しないため、増税を含むような予算は絶対通らない。そこで、州知事が住民提案をした、というわけだ。)この住民提案を選挙にかけることのできるハードルはどうもゆるそうで、提案数は、23。(市町村レベルの提案もあるので、この数は選挙区により異なる。)州レベルの提案は、それなりに大きな組織が後押ししているため、テレビのコマーシャルでだいたいどんなものかは想像がつく(でも都合のいいことしか言わないので、真相は不明)が、郡市町村レベルのは、さっぱりわからない。
そして、これが、郵便投票用投票用紙。(投票所での投票用紙も恐らく似たものだと想像される。)
何と4枚ある。裏面のあるのもあるので、書き込む場所の数は半端ではない。この用紙のうちの、大統領選の部分を拡大したのがこれ:
オバマは下から2番目、対立候補のロムニーは、上から2番目で、ほかに泡沫候補が4組いることがわかる。気にいった大統領・副大統領の組をさしている矢印のかけている部分に線を書きこんで投票するらしい。
候補者ひとりずつの立候補声明や住民投票の説明にに目を通すのは、よっぽどヒマな年寄りしかできない。では、どうするか?新聞各誌や、支持政党や、各種団体が、こう投票しろという推薦を出すので、自分が最も信用する団体の推薦に従って投票するらしい。(ちなみに、アメリカでは、メディアは不偏不党を標榜していない。誰もそんなこと期待していない。)
それにしても、こんなややこしいことを1年に2回もやるアメリカの有権者は、エライ。だいたい、アメリカ人は、政治が大好きだ。大統領の政策論争をゴールデンタイムに行い、それを4大ネットワークが生放送。ビアホールで皆が見入っていた。まるでスポーツ中継を見るみたいに。政治は好きみたいだが、投票率はかなり低い。政治好きの人が、ある層に限定されているからのようにも思えるし、どうせオレが投票してもしなくてもかわんんないという思いもあるかもしれないし、選挙日が平日というのが悪いのかもしれないが、選挙がこんなにややこしいくて理解できない。理解できても、全項目書き込むだけでも大変でやりたくない、というのもその一因のように思える。
それでいったいどうなっているのかと、知人の所に郵送されて来た選挙用資料をみせてもらった。まず、この2冊の分厚い小冊子。
なぜ2冊かと言うと、一冊は州政府から来たもので、州レベルの住民提案の説明と法律全文が書いてあり、全部で143ページ。もう一冊は、郡政府(市町村を包含する自治体)から来たもので、投票方法の説明、宛先の選挙区内の大統領を除く全候補者一覧、郡や市町村レベルの住民提案の説明が書いてある。通し番号がふってないので正確にはわからないが、州政府からのものよりやや厚そうだ。(厚みは選挙区によって異なる。)
日本では総選挙といっても、衆議院議員と最高裁裁判官の信任投票だけだったと記憶しているが、こちらでは、大統領、連邦議会議員から、市町村議員は勿論、聞いたこととないような委員会の委員とか、公共交通機関の役員とかを含む役職すべての投票を一度に行うので、その数がすごい。数えてみたら、11の役職の投票を行うことになっている。オレの住んでいる市の場合、例えば、家賃安定化委員会というのがあって、そこの委員の選挙もある。11の役職の選挙だから11人選べばいいかというと、そういうわけでもない。市長選挙は、気に入った順番に3人選ぶという方法が取られるため、13人を選ばなければいけないと来ている。
これに住民提案への投票が加わる。カリフォルニアでは、州議会を経なくても、住民提案への投票の過半数で法律を制定することができる。(今回は、州知事が発案者の住民提案まである。カリフォルニアでは予算の成立に州議会の3分の2の同意が必要で、与党民主党は過半数はあるが3分の2には達しないため、増税を含むような予算は絶対通らない。そこで、州知事が住民提案をした、というわけだ。)この住民提案を選挙にかけることのできるハードルはどうもゆるそうで、提案数は、23。(市町村レベルの提案もあるので、この数は選挙区により異なる。)州レベルの提案は、それなりに大きな組織が後押ししているため、テレビのコマーシャルでだいたいどんなものかは想像がつく(でも都合のいいことしか言わないので、真相は不明)が、郡市町村レベルのは、さっぱりわからない。
そして、これが、郵便投票用投票用紙。(投票所での投票用紙も恐らく似たものだと想像される。)
何と4枚ある。裏面のあるのもあるので、書き込む場所の数は半端ではない。この用紙のうちの、大統領選の部分を拡大したのがこれ:
オバマは下から2番目、対立候補のロムニーは、上から2番目で、ほかに泡沫候補が4組いることがわかる。気にいった大統領・副大統領の組をさしている矢印のかけている部分に線を書きこんで投票するらしい。
候補者ひとりずつの立候補声明や住民投票の説明にに目を通すのは、よっぽどヒマな年寄りしかできない。では、どうするか?新聞各誌や、支持政党や、各種団体が、こう投票しろという推薦を出すので、自分が最も信用する団体の推薦に従って投票するらしい。(ちなみに、アメリカでは、メディアは不偏不党を標榜していない。誰もそんなこと期待していない。)
それにしても、こんなややこしいことを1年に2回もやるアメリカの有権者は、エライ。だいたい、アメリカ人は、政治が大好きだ。大統領の政策論争をゴールデンタイムに行い、それを4大ネットワークが生放送。ビアホールで皆が見入っていた。まるでスポーツ中継を見るみたいに。政治は好きみたいだが、投票率はかなり低い。政治好きの人が、ある層に限定されているからのようにも思えるし、どうせオレが投票してもしなくてもかわんんないという思いもあるかもしれないし、選挙日が平日というのが悪いのかもしれないが、選挙がこんなにややこしいくて理解できない。理解できても、全項目書き込むだけでも大変でやりたくない、というのもその一因のように思える。