2008-11-09

アートに目覚める?

また仕事でボストンに来ている。いつもは月曜から金曜まで、みたいな旅程なので、仕事して終わりで、観光するヒマがないのだが、今回は珍しく週末2を2回はさんだ2週間という長い出張なので、初めて観光らしい観光をした。しかし、いわゆる観光スポットを回っていてもつまらないので、ボストンに少し前にできた Institute of Contemporary Art (略称 ICA) という現代美術館へ行った。これは、海にそびえるへんてこりんな形をした建物でも有名である。

現代美術というと、ちょっと奇抜なわけわからん絵や彫刻やおもちゃが置いてあって、ふーん、とちょっとだけ関心して終わってしまうことが多いのだが、今回見た展示には、いい意味で驚かされた。たまたまやっていたのは、Tara Donovan という人の個展。この人の展示物の面白いのは、つまようじ、釘とか、ガラスとか、ごくありふれたモノを大量に組み合わせて、まったく違う物を作り上げてしまうことだ。
例えば、大量のつまようじを組み合わせてできた1メートル(もっと?)四方の立方体。館内の案内の人の話では、接着剤とか使ってないそうだ。(本当か?ちょっと疑問。)
あるいは、ボタンを積み上げて、まるで新種の海藻のようなものを作ったりもする。
オレが一番関心したのは、スタイロフォーム(塩化ビニール?)のコップを組み合わせて作ったこの作品。天井に、不思議な雲のようなものができあがっている。

発想の転換の上に成り立ち、常識をくつがえす。美術というのはこうでなければならない。それに、身近な材料を特別な技巧なしで組み合わせているので、こういうのを見ると、あ、これならオレでもできるじゃん、と、美術がより身近に感じられる。自分でも何か作ってもみようかと思わさせる展示であった。

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