2006-12-31

久しぶりに紅白を見た

読者の皆様、新年あけまして、おめでとうございます。

さて、サンフランシスコ時間大晦日にこちらで昼間の時間に再放送された紅白歌合戦を久しぶりに見た。日本に住んでいた時は、NHK受信料は払わない代わりに番組も見ないという方針だったし、だいたい国民的長寿番組などというものは大嫌いなので見なかった。だが、日本を離れていつのまにやら6年。すっかりウラシマになりそうなので、その年に日本で流行した歌がほとんどすべてわかる便利な紅白を見ることにしたのだ。

何だか最近の日本の流行歌は、前にもまして、英語と日本語のちゃんぽん度が増しているようだ。いったいどうしてこんなに英語の単語を使う必要があるのだろう。母国語でもなく、十分にその心髄がわかっているとは思えない単語を使っても、誤用するだけじゃないのか?和田アキ子の歌詞の中に母親のことを「Mother」と英語で入れる必然性にはまったく首をかしげる。自分の母親を英語で、「Mother」と呼ぶ日本人がどこにいるのだ?「マミー」と呼ぶ人は見たことあるが、それにしても、和田アキ子の世代ではないだろう。わけのわからん(和製)英語を使うまえに、日本語をもっと使いこなせ、といいたい。

もうひとつ、気に入らないのが、意味のない記号の多用だ。「気分上々↑↑」と「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」、それぞれどう読めというのだ。司会者は単に記号を無視していたように思う。発音しなくていいんだったら、書くなっ、つうの。こういうのは、「モーニング娘。」が流行らしたのだろうか?

DJ Ozma のほぼ全裸バックダンサーのことは、見る前からインターネットの新聞で知っていたので、期待していた。ところが、何だ。Ozma (なの?男性の歌手) が更衣用の筒に入って、自分の着ている物を脱ぎ捨てた後の問題の場面と思われる所から数分間、画面中央に大きな白い帯が入っているではないか。ダンサーなどさっぱり見えない。唯一見えるのは、ブリーフ姿の Ozma だけ。何じゃこりゃ。これは、アメリカの放送コードにひっかかるためなのか、それとも現地放送局側の自主規制なのか、はたまた NHK 側で海外送出前に加工したものなのだか謎だが、全く残念。しかし大丈夫。放送後1日位して、You Tube にちゃんとこの部分をアップしてくれた人がいて、ちゃんと見れた。NHK は、You Tube を監視していないようだ。

今年の紅白を見ながら、「長崎は今日も雨だった」を口ずさんでいる自分を発見した。そういえば、結構嫌っていた演歌を聞いても、昔のような拒否感がなく、割とすんなり入って来る。歌詞を見て、おおそうだようなぁ、と共感したりしている。やっぱりオレは日本人なんだなぁ、と思ってしまった。なんだかんだ言っても、演歌は日本人の心の中に深く根付いているようだ。フォーク歌手もロック歌手も年をとると演歌を歌いだすのも、なるほどと納得。

しかしそれでも日本人になりきれない自分もいる。久しぶりに日本のショーを見て気になったのが、「頑張る」という言葉。歌手が司会者に聞かれて「頑張ります」と言ってみたり、ファンが「頑張ってください」と言ってみたり。ほとんどの曲の前後で、「頑張る」が聞かれる。日本では普通に使われるこの言葉であるが、アメリカではこれに対応する表現はあまり聞かないように思える。「I'll do my best.」とか、言おうと思えば言えるが、あまり聞かない。「頑張る」という言葉、実は魔物である。几帳面な性格な人に、「頑張れ」というと、本当に頑張ってしまし、躁鬱病とかになるらしい。オレとしては、「楽しみます」とかいってほしいが、そういうと、「おいなんだ、ふざけんな」みたいな反応する視聴者がいるんだろうなぁ。

ま、しかし、日本で過ごした時以上に日本らしい大晦日であった。

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