2010-08-15
ついにオレの順番が回って来た!
噂には聞いていた。すでに何回も経験した人もいるらしい。でも、フツーの人より飛行機に乗る機会の多いオレには、今まで無縁だった。そう、それは、航空会社側の都合によるエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレード。ついに、オレの番がやってきた!ああ生きていてよかった。JAL 大好き!
しかし、そこに至には大変な冒険が待っていた。以下長文。
日本を出てサンフランシスコに移住した理由のひとつは、夏バテ。オレは、夏になると体調をくずし、食欲はなくなり胃腸系が機能停止する。
それがこともあろうか、今夏、7月にまるまる4週間東京出張となった。できるだけ冷たいものを飲むのは避け、冷房はできるだけ使わないようにしていたら、最初の2週間は、大丈夫だったが、3週間目あたりから怪しげな雰囲気で、時々胃腸が痛くなる。そして出発(帰国)日2日前には完全にダウン。流動食しか食べられなくなる。出発日には念のため医者に行くと、まあ普通の夏バテでしょうということで、胃腸薬もらう。
ふらふらしながら成田へ向かう。まず、リムジンバスの乗り場のある近くのホテルへタクシーで行く。すると、出たばっかりで次のは1時間後だと言う。ぎりぎり間に合うかも知れないが、微妙な時間。では、新しい路線を通って今までより速くなったスカイライナーがいいかと思い、ホテルのそういう担当の人にスカイライナーの空席状況を調べてもらおうとするが、この担当の人、かなりの年輩で、コンピューターの操作がのろい。検索ヘタ。ここで15分浪費。
しかたないので、ホテルからの距離が近い東京発の成田エキスプレスの方が確実だろうと判断し、東京駅へまたタクシー。東京駅の成田エキスプレス用のプラットフォームは、本来の東京駅からとんでもなく離れたところにあるのは過去に経験して知っていたので、タクシー運転手に、一番歩かなくていいところで下ろすようにいう。しかし、この運転手、カーナビやら地図やらを見ながら入り口を探しはするが、運転手仲間に無線で聞くとかしないことに一抹の不安を覚える。その不安は、見事的中。
どこかのビルで下ろされて、そのビルにある東京駅への入り口から入ればいいと言われたが、その入り口には階段しかない。警備員にエレベーターのある入り口を聞くが、あやふやな答え。うろうろしてやっとエレベーター発見。下に降りたのはいいが、すぐ近くの改札は、違う路線用のもの。成田エキスプレスの表示がない。
空港行きはあちら、という標識を見つけるが、何だか先の見えない長い通路を指している。次の成田エクスプレスまで20分しかない。構内を延々と歩く。通路の入り口付近は、階段ではなくて長い坂道になっていたので、これは、車いすの人と荷物をひきずる人のことを考えた親切設計、と思っていたら、通路の終わりに結構長い上り階段。スロープもエスカレーターもエレベーターもない。東京駅の設計者、何を考えているのか!ここまでで、出発まであと10分ちょっと。あせる。
泣きたい気持ちをこらえて、夏バテで疲れた体に鞭打って、重い荷物を持って、ちょっと叫び声をあげながら昇る。(きっと廻りの人から、キ印の人と思われていただろう。)ああ、これで、僕が女性で、ここがアメリカなら、きっと体格のいい素敵な男性が現れて、手伝ってくれるのに、と思いながら。
階段を昇りきると、やっと、成田エキスプレスのホームへの改札が見える。
ここで、もう、オレは汗だく。しかし、気がついたのだが、割と心地よい汗だ。ひょっとして、時々汗をかいた方が、夏バテにはいいのかも、とふと思う。次回からは、朝ジョギングとかしようかなと、できもしないことを考える。
券売機で特急券を買おうとするが、Suica を受け付けない。Suica 使った方が、おつりを取ったりする手間がかからないからいいかと思ったが、逆効果。しかたなしに札を入れて買う。おつりがたくさん出て来る。疲れてもうろうとしているので、わけわからん。幸い空席はあった。
プラットフォームにつながる階段は二つあり、両方ともエスカレーターがついているのだが、両方とも上り!エレベーターもない!全く、東京駅の設計者は、本当に何を考えているんだ!成田エクスプレスに乗る人は重い荷物をかかえているってことわからんのか?また、半泣きで荷物をかついで階段を降りる。すると成田エキスプレスはすでにプラットフォームで待っている。階段降りたところは、先端車両。(実は最後部の車両と後でわかる。)さて、特急券に印刷してあるオレの座席をを調べると、反対側の先頭車両!成田エキスプレスは、長い。14車両分、ホームを荷物引きずりながら早足で向かう。幸い、到着した列車は、東京駅で車両を増設するために待っていたので、出発には少し時間があるのだが、オレが歩いている間に増設車両が入線して、連結完了。やばいと思い足を速める。やっと、先頭車両に到着。ぎりぎりセーフで車内に飛び込む。
隣に座った、金髪の青年が、辞書片手に日本のコミックを読んでいるのを横目でながめながら、しばしの休憩。(カタコト日本語で、会話をする余力なし。)
空港では、荷物には苦労せずに、チェックイン・エリアに着く。今回は JAL。本当は ANA に乗りたかったのだが、ANA は空席がなかったので、JAL になった。JAL は、(ANAもかもしれないが)国際線も、自動チェックイン機を使うようになっている。ところが、チェックイン機が、エラーを告げ、係員に処理してもらうように指示がでる。いやな予感。
人のいる窓口の列に並んで、5分ぐらいでオレの順番。コンピューターの画面を見たり、他の係の人と電話で相談したりした後、係員が、申し訳なさそうな表情で何かをしゃべり出す。ひょっとして、予約の再確認をしなかったので、予約が取り消されていたのか?と不安が横切る。本当にすまなそうな声で、「エコノミークラスがオーバーブッキングで席がございません。申し訳けありませんが、ビジネスクラスに替わっていただけないでしょうか?」この時、係員の顔に後光が指し、天使のように見えた。ええ、替わりますとも、喜んで!おお、これが、噂の無料自動アップグレードかー。知り合いで、そういうおいしい目にあったという人がいるがが、オレの半世紀の人生でそんな目にあったことはなかった。それも、結構飛行機には乗るほうなのに。おお、いよいよオレの順番か!生きててよかった〜、と一瞬目に涙・・・は出なかった。
その後さっさと保安検査と出国検査をすませて、ゲートへ向かう。JAL のあるビル全体の問題なのか、たまたま割り当てられたゲートのせいかしらないが、ゲートまでは、つまらない。入国検査からターミナルへ向かう通路にある店はたったひとつで、しかも小さい。免税品店もない。その店を除くとアトラクションは、マッサージチェアだけ。200円で10分。試しにやってみると、そこそこ気持ちよい。そのうち搭乗時刻になる。
念願のビジネスシート。おお、広い。おまけにこれ、ベッドにもなるという。といっても、平にはならず、やや傾斜した状態だが、体を完全に延ばすことができる。当たり前だがエコノミーでは考えられない。搭乗したらすぐにウエルカムドリンク・・・を期待していたのだが、JAL ではこれはなかった。巡航高度に達するまでお預けを食った。どうして?
さっきまで胃腸気分悪く、食べると胃痛腹痛がしていたので、せっかくビジネスに乗れても、食事が取れなくて、くやしーと思っていたのだが、いざビジネスクラスの食事を前にすると、食欲が少しずつわいて来る。おそるおそる少しだけ食べる。すると、徐々に胃腸の調子も回復。最後の卵かけご飯は、残さずに食べることができた。
そして、サンフランシスコ到着。おお、涼しい!夏バテの体を癒してくれる。サンフランシスコ在住の人たちは、今年の夏は寒いと文句言っているが、とんでもない。こんな天国のようなところはない。サンフランシスコ万歳!
しかし、そこに至には大変な冒険が待っていた。以下長文。
日本を出てサンフランシスコに移住した理由のひとつは、夏バテ。オレは、夏になると体調をくずし、食欲はなくなり胃腸系が機能停止する。
それがこともあろうか、今夏、7月にまるまる4週間東京出張となった。できるだけ冷たいものを飲むのは避け、冷房はできるだけ使わないようにしていたら、最初の2週間は、大丈夫だったが、3週間目あたりから怪しげな雰囲気で、時々胃腸が痛くなる。そして出発(帰国)日2日前には完全にダウン。流動食しか食べられなくなる。出発日には念のため医者に行くと、まあ普通の夏バテでしょうということで、胃腸薬もらう。
ふらふらしながら成田へ向かう。まず、リムジンバスの乗り場のある近くのホテルへタクシーで行く。すると、出たばっかりで次のは1時間後だと言う。ぎりぎり間に合うかも知れないが、微妙な時間。では、新しい路線を通って今までより速くなったスカイライナーがいいかと思い、ホテルのそういう担当の人にスカイライナーの空席状況を調べてもらおうとするが、この担当の人、かなりの年輩で、コンピューターの操作がのろい。検索ヘタ。ここで15分浪費。
しかたないので、ホテルからの距離が近い東京発の成田エキスプレスの方が確実だろうと判断し、東京駅へまたタクシー。東京駅の成田エキスプレス用のプラットフォームは、本来の東京駅からとんでもなく離れたところにあるのは過去に経験して知っていたので、タクシー運転手に、一番歩かなくていいところで下ろすようにいう。しかし、この運転手、カーナビやら地図やらを見ながら入り口を探しはするが、運転手仲間に無線で聞くとかしないことに一抹の不安を覚える。その不安は、見事的中。
どこかのビルで下ろされて、そのビルにある東京駅への入り口から入ればいいと言われたが、その入り口には階段しかない。警備員にエレベーターのある入り口を聞くが、あやふやな答え。うろうろしてやっとエレベーター発見。下に降りたのはいいが、すぐ近くの改札は、違う路線用のもの。成田エキスプレスの表示がない。
空港行きはあちら、という標識を見つけるが、何だか先の見えない長い通路を指している。次の成田エクスプレスまで20分しかない。構内を延々と歩く。通路の入り口付近は、階段ではなくて長い坂道になっていたので、これは、車いすの人と荷物をひきずる人のことを考えた親切設計、と思っていたら、通路の終わりに結構長い上り階段。スロープもエスカレーターもエレベーターもない。東京駅の設計者、何を考えているのか!ここまでで、出発まであと10分ちょっと。あせる。
泣きたい気持ちをこらえて、夏バテで疲れた体に鞭打って、重い荷物を持って、ちょっと叫び声をあげながら昇る。(きっと廻りの人から、キ印の人と思われていただろう。)ああ、これで、僕が女性で、ここがアメリカなら、きっと体格のいい素敵な男性が現れて、手伝ってくれるのに、と思いながら。
階段を昇りきると、やっと、成田エキスプレスのホームへの改札が見える。
ここで、もう、オレは汗だく。しかし、気がついたのだが、割と心地よい汗だ。ひょっとして、時々汗をかいた方が、夏バテにはいいのかも、とふと思う。次回からは、朝ジョギングとかしようかなと、できもしないことを考える。
券売機で特急券を買おうとするが、Suica を受け付けない。Suica 使った方が、おつりを取ったりする手間がかからないからいいかと思ったが、逆効果。しかたなしに札を入れて買う。おつりがたくさん出て来る。疲れてもうろうとしているので、わけわからん。幸い空席はあった。
プラットフォームにつながる階段は二つあり、両方ともエスカレーターがついているのだが、両方とも上り!エレベーターもない!全く、東京駅の設計者は、本当に何を考えているんだ!成田エクスプレスに乗る人は重い荷物をかかえているってことわからんのか?また、半泣きで荷物をかついで階段を降りる。すると成田エキスプレスはすでにプラットフォームで待っている。階段降りたところは、先端車両。(実は最後部の車両と後でわかる。)さて、特急券に印刷してあるオレの座席をを調べると、反対側の先頭車両!成田エキスプレスは、長い。14車両分、ホームを荷物引きずりながら早足で向かう。幸い、到着した列車は、東京駅で車両を増設するために待っていたので、出発には少し時間があるのだが、オレが歩いている間に増設車両が入線して、連結完了。やばいと思い足を速める。やっと、先頭車両に到着。ぎりぎりセーフで車内に飛び込む。
隣に座った、金髪の青年が、辞書片手に日本のコミックを読んでいるのを横目でながめながら、しばしの休憩。(カタコト日本語で、会話をする余力なし。)
空港では、荷物には苦労せずに、チェックイン・エリアに着く。今回は JAL。本当は ANA に乗りたかったのだが、ANA は空席がなかったので、JAL になった。JAL は、(ANAもかもしれないが)国際線も、自動チェックイン機を使うようになっている。ところが、チェックイン機が、エラーを告げ、係員に処理してもらうように指示がでる。いやな予感。
人のいる窓口の列に並んで、5分ぐらいでオレの順番。コンピューターの画面を見たり、他の係の人と電話で相談したりした後、係員が、申し訳なさそうな表情で何かをしゃべり出す。ひょっとして、予約の再確認をしなかったので、予約が取り消されていたのか?と不安が横切る。本当にすまなそうな声で、「エコノミークラスがオーバーブッキングで席がございません。申し訳けありませんが、ビジネスクラスに替わっていただけないでしょうか?」この時、係員の顔に後光が指し、天使のように見えた。ええ、替わりますとも、喜んで!おお、これが、噂の無料自動アップグレードかー。知り合いで、そういうおいしい目にあったという人がいるがが、オレの半世紀の人生でそんな目にあったことはなかった。それも、結構飛行機には乗るほうなのに。おお、いよいよオレの順番か!生きててよかった〜、と一瞬目に涙・・・は出なかった。
その後さっさと保安検査と出国検査をすませて、ゲートへ向かう。JAL のあるビル全体の問題なのか、たまたま割り当てられたゲートのせいかしらないが、ゲートまでは、つまらない。入国検査からターミナルへ向かう通路にある店はたったひとつで、しかも小さい。免税品店もない。その店を除くとアトラクションは、マッサージチェアだけ。200円で10分。試しにやってみると、そこそこ気持ちよい。そのうち搭乗時刻になる。
念願のビジネスシート。おお、広い。おまけにこれ、ベッドにもなるという。といっても、平にはならず、やや傾斜した状態だが、体を完全に延ばすことができる。当たり前だがエコノミーでは考えられない。搭乗したらすぐにウエルカムドリンク・・・を期待していたのだが、JAL ではこれはなかった。巡航高度に達するまでお預けを食った。どうして?
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これが前菜 |
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主菜 |